トラクターを安く買う方法と失敗しない選び方のポイント

中古トラクターの購入を検討しているあなたに、今回は損をせずに中古トラクターを安く手に入れるための方法を詳しく解説していきます。

中古価格の相場や、どんなポイントを重視すべきか、さらにどのブランドが信頼できるのかまで、知っておくべき情報を網羅しました。購入後に「もっとよく調べておけばよかった」と後悔しないためにも、この記事を参考に、賢く中古トラクターを選んでください。

中古トラクターを安く買うためには、ただ単に値段の安い商品を選べば良いわけではありません。

選び方や見極めるべきポイントを知らないまま価格だけに注目してしまうと、かえって高い出費を強いられる可能性も。そんな失敗を防ぐため、ここで紹介する具体的な方法と価格相場の基準をもとに、正しい判断をしましょう。

中古トラクターを安く買う方法を具体的に解説

中古トラクターを安く手に入れるための方法は、驚くほどシンプルです。以下の5つのポイントに注目するだけで、価格面だけでなく性能や耐久性も含め、コストパフォーマンスの良い選択ができるようになります。

  1. 馬力
  2. アタッチメント
  3. 年式
  4. 稼働時間
  5. オプション

この5つの要素をしっかりと確認し、トラクターの状態や使用可能期間を見極めることで、ただ単に安いだけでなく、長く使える良質な中古トラクターを手に入れることが可能です。では、これらのポイントをさらに詳しく解説していきます。

中古トラクターを安く買うために知っておきたい価格相場と選び方

中古トラクターの価格相場は、これらの5つのポイントを基準に決まっています。どの要素がどの程度価格に影響を与えるのか、具体的に解説します。

【ポイント1】馬力

馬力はトラクターの性能を表す重要な指標で、価格を左右する最大の要因です。一般的な中古トラクターの価格は、「1馬力=3~4万円」を目安に計算されます。

新品のトラクターは「1馬力=約10万円」とされているため、中古は非常にお得です。例えば、30馬力の新品トラクターは300万円程度ですが、中古であれば90万円程度で手に入ることもあります。

また、馬力は作業する環境や農地の広さに応じて選ぶべきです。広い農地で重い土を耕すなら高馬力が必要ですが、小規模農業なら低馬力のモデルでも十分な性能を発揮します。高馬力のトラクターは価格が上がりやすいため、自分の作業に合った馬力を見極めることが、コストを抑える秘訣です。

トラクターの馬力についてもっと知りたい方は「トラクターの馬力目安は?農業の種類と規模で導き出そう!」の記事も参考にしてください。 

【ポイント2】アタッチメント

トラクターの作業効率を左右するアタッチメントも、中古トラクターを選ぶ際に重要です。3点リンクを基準に選ぶと良いでしょう。

標準の3点リンクや特殊3点リンクのトラクターは、さまざまなアタッチメントが使用でき、より多機能な運用が可能になります。一方、2点リンクは20馬力以下の小型トラクターや旧型のモデルに使われるため、選択肢が限られることがあります。

アタッチメントを豊富に備えたトラクターは、1台で多くの作業をこなすことができるため、特にコストパフォーマンスに優れています。

畑作業、整地、除草など、使用目的に合わせたアタッチメントの選択は、作業効率を高め、結果的に経費削減につながります。

【ポイント3】年式

中古トラクターは、年式が古いほど価格が安くなる傾向があります。しかし、古いモデルは修理部品が入手できない可能性が高く、修理が困難になることも。安いからといって古い年式のものを安易に選ぶのは危険です。しっかりと修理可能な年式のトラクターを選ぶことが重要です。

特に古い年式のトラクターを選ぶ際には、メーカーがまだそのモデルの部品を供給しているかどうかを確認することが大切です。部品が手に入らなければ、故障した際にトラクター自体が使えなくなるリスクがあります。

トラクターの年式についてもっと知りたい方は「トラクターの年式が必要な場面と簡単に調べる方法」の記事も参考にしてください。 

【ポイント4】稼働時間

稼働時間は、トラクターの寿命を示す重要な指標です。「アワーメーター」という計器でこれまでの稼働時間を確認できるので、購入前にチェックしましょう。稼働時間が1000時間を超えると価格は大きく下がりますが、その分トラクターの使用可能期間が短くなることもあります。稼働時間が長い場合、メンテナンスや修理に追加コストがかかる可能性があるため、購入時には稼働時間を基にコスパを考えることが大切です。

また、稼働時間に加えて、どのような環境で使用されてきたかも重要です。例えば、砂地やぬかるみで多く使われたトラクターは、部品が劣化しやすい傾向があります。これまでどのような作業を行っていたかの履歴も確認できると、より安心して購入できます。

アワーメーターの確認方法は「トラクターの使用時間を確認するアワーメーターの見方」の記事も参考にしてください。 

【ポイント5】ついているオプション

中古トラクターには、元の所有者が装備したオプションがそのまま付属していることがあります。例えば、エアコンやGPSシステム、追加の照明など、高価なオプションが付いている場合、同じ価格でもよりお得に感じられることがあります。購入時には、どのようなオプションが付いているかを確認することで、トータルの価値を見極めましょう。

エアコン付きのキャビンや自動操縦システムなど、快適性や作業効率を高めるオプションは、中古トラクターの価値を大きく引き上げます。これらのオプションを重視することで、価格以上の付加価値を手に入れることができます。

中古トラクターを購入する際の選び方

ここまでは価格相場について解説してきましたが、他にも見落としてはいけない点があります。特に注目すべきはメーカー選びと、トラクターのコンディションです。

【選び方1】信頼できる国内メーカーを選ぶ

トラクターは国内メーカー製のものが故障が少なく、耐久性に優れているためおすすめです。中古でも十分に使用できる品質を保っているケースが多いです。特にクボタ、ヤンマー、イセキ、三菱といった国内トップメーカーのトラクターは、性能が安定しており、部品の供給も比較的容易です。

海外メーカー製のトラクターも選択肢に入りますが、部品の供給や修理の容易さを考慮すると、国内メーカーの方がアフターケアの面でも安心です。また、国内メーカーは日本の気候や土壌に適した設計がなされているため、効率的な運用が可能です。

【選び方2】コンディションの確認

年式が新しいトラクターでも、外観の傷やオイル漏れなどが見られる場合は、購入後に修理費用がかさむ可能性があります。購入前には、外観だけでなく、エンジンやタイヤ、各種パーツの状態をしっかりと確認しましょう。もし可能であれば、試運転をさせてもらうことも有効です。

また、定期的にメンテナンスが行われていたかどうかも確認することが大切です。中古トラクターは、メンテナンス履歴が明確であればあるほど、安心して購入できます。販売店に対して、メンテナンス履歴を尋ねることで、トラクターの状態を把握することができます。

【選び方3】メンテナンスがしやすいか

中古トラクターを購入した後のメンテナンス体制も重要です。近くに修理できる店舗があるか、部品が手に入りやすいかなどを確認しておきましょう。特に、海外メーカー製のトラクターは部品の入手が難しいことがあるため、国内メーカーを選ぶほうが無難です。

また、トラクターを使用している農家仲間や地域の農業機械ディーラーに相談し、アフターサービスが充実しているかどうかも事前に確認しておくと良いでしょう。購入後のサポートがしっかりしているかどうかで、長期的に使用する際の安心感が異なります。

おすすめの中古トラクターブランド4選

次に、特におすすめの中古トラクターブランドを4つ紹介します。

1. クボタ

クボタは国内で最もシェアの高いメーカーです。中古トラクターでも高い耐久性を持ち、故障が少ないため、多くの農家に愛用されています。また、修理部品が容易に手に入る点でも非常に安心です。

2. ヤンマー

ヤンマーのトラクターは、デザイン性に優れ、操作が簡単である点が特徴です。中古でも状態の良いものが多く、国内でのシェアも高いです。特に初めてトラクターを購入する方におすすめです。

3. イセキ

イセキは価格が手頃なことが特徴です。新車でも他のメーカーに比べて安価なことが多く、中古市場でも同様に手頃な価格で提供されています。特に費用を抑えたい方に最適なブランドです。

4. 三菱マヒンドラ

三菱は耐久性に定評があり、2000年代以降のモデルは中古市場でも人気があります。クボタのOEM製品も扱っており、信頼性が高いです。手軽なメンテナンスが求められる方におすすめです。

トラクターのメーカーについて知りたい方は「国内海外のトラクターメーカー厳選7選と特徴まとめ」の記事も参考にしてください。 

中古トラクターと一緒に揃えたいアタッチメント3選

トラクターを購入する際に検討すべきアタッチメントもいくつかあります。以下の3つは特に便利です。

【アタッチメント1】ロータリー

ロータリーは爪が回転しながら土を掘り起こして混ぜることができるアタッチメントです。

主に田起こし整地まで行うことができる万能タイプで、トラクターを購入した際に同時に購入しておきたいアタッチメントとなるので用意しておきましょう。

【アタッチメント2】プラウ

ブラウはロータリーよりも深く土を掘り起こせるアタッチメントで、土が硬い場合などに使います。 

土壌が硬い場合には用意しておくと便利なので、こちらも用意しておくことがおすすめです。

【アタッチメント3】畝立機

畝立機は畑作業で使う畝を立てる事ができるアタッチメントです。

広大な土地であれば人力で行うには時間がかかるので、効率を上げるためにもアタッチメントとして用意をしておきましょう。

 

では次の見出しからは中古トラクターを購入する前にチェックするべき最低限のポイントを解説していきます。

中古トラクターを購入する前に確認すべきポイント

中古トラクターを購入する前には、次の項目を確認しておくことが重要です。

年代・型式

年式や形式が古いトラクターは部品供給されていないものがあるので注意が必要です。 

せっかく購入してもあまりにも年式が古ければ部品が無く修理ができずに買い直すしかなくなってしまいます。

古い年式のものでなくてもメーカーによってはいつまで部品が供給されているのかをしっかりとメーカーへ確認した上で購入することがおすすめです。

整備状況

中古のトラクターは整備済みのものと未整備のものがあるので、どちらなのかの確認と動作に問題がないかの確認も大切です。

業者によっては整備しないまま販売しているケースもあるため、メンテナンスなどに手間を取られたくない場合は整備済みのものを購入するようにしましょう。

ほかにもオイル漏れやどの程度の傷があるのかの確認もし、アフターサービスはどこまで行ってくれるのかの確認をしておくこともポイントです。

稼働時間

稼働時間が多いトラクターは価格が安くなる反面、すぐに修理やメンテナンスが必要になることがあるため、注意が必要です。 

まとめ

ここまで中古のトラクターを安く買うためにどのような点を見ればいいのかや中古の価格相場、そして選び方を解説してきました。

中古を買うのにもさまざまなポイントや相場の基準などがありましたが、ここで解説したものは全て簡単にできることです。

知識としてつけておいても絶対に損はないですし、これらの知識があればとてもコスパの良い中古製品を買うことができるでしょう。

あなたも購入する際はぜひこの記事を活用してみてください。

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  • 著者 テノ
  • カテゴリー トラクター

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