- 耕運機の使い方のコツを知りたい
- 耕運機の使い方で気をつけるべき点について知りたい
耕運機は、気軽に使えるからこそ、使い方のコツをしっかり抑えておかないと、思わぬ事故にしながったりします。
またちょっとしたコツを知らなくて、きちんと耕うんできないこともあるのです。
今回は、耕運機の使い方とコツをまとめました。
取り扱い説明書を読んだ前提でご紹介するので、しっかり確認してください。
この記事は、全国33箇所に拠点を持ち、地域密着かつ全国対応している農機具の買取と販売を行っている農機具王のWeb担当である、テノが書かせていただきます。
この記事では以下の内容をまとめています。
- 耕運機の基本的な使い方
- 耕運機事故にならないための心構え
- 壊れやすくなる耕運機の使い方
この記事を参考にしてもらえば、以下のようなメリットがあります。
- 耕運機を安全に使う方法がわかる
- 耕運機を長持ちさせる使い方がわかる
初心者の方や、久しぶりに耕運機を使用する人はしっかり確認してください。
まずは耕運機の基本的な使い方とコツについてご紹介します。
耕運機の基本的な使い方とコツ
一般的に耕運機を使う手順は以下の通りです。
エンジンのかけ方
- 燃料コックを開ける
- チョークレバーを始動に合わせる(閉じる)
- エンジンスイッチをONにする
- スロットルレバーを真ん中にします
- 始動グリップを引く
- エンジンがかかったらチョークレバーを運転にする(開ける)
エンジンを止めるときは、エンジンスイッチをオフにしてください。
耕運機を新品で購入した方は、付属の取り扱い説明書をご用意していただき、中古購入で取り扱い説明書がない場合は、メーカーのサイトからダウンロードして印刷して手元に置いておくのをオススメします。
耕運機・管理機の構造などを知りたい方は以下の記事も参考にしてください。
前に移動するとき
耕運機を前に移動させたいときは、ハンドルで耕運機の後部を少し持ち上げることでスムーズに前に進みます。
多くの耕運機は前側にタイヤ、後ろ側に耕うん爪がついているので、前に進むようになるのです。
土を耕すとき
土を耕すときはハンドルで耕運機の後部を少し押し下げます。
後ろ側に耕うん爪がついているので、爪が刺さりやすくなり、耕うんできます。
深く耕す時
深く耕すときは左右に揺らしたり、レバーを逆転などに合わせて、耕うんします。
また抵抗棒を土に深く突き刺すことも重要です。
土が固くて前に進みすぎてしまう時
土が硬い場合は、複数回に分けて耕うんをします。
まずはハンドルを押し下げて、抵抗棒に重量をかけて前に進みにくくしましょう。
表面を耕うんしたあとは、抵抗棒を調節して深く突き刺してさらに耕うんをしていくのがオススメです。
後述しますが、前に勢いよく飛び出してしまいそうになったら、迷わず手を離してください。
土がやわらかくて前に進まない時
土がやわらかい場合は、抵抗棒を少し浅く調整して進むようにしましょう。ハンドルも少し上げ気味に使うのがコツです。
まずはハンドルの上げ下げやレバーの操作、抵抗棒の調整から行いましょう。きちんと操作を把握した上で、耕運機を使用してください。
耕運機事故にならないために知っておくべきこと
耕運機は正しく使わないと死亡事故につながります。
とくに以下の3つに注意する必要があります。
- バック中の転倒と後部の障害物に挟まれる
- ダッシング
- キックバック
バック中の転倒は、つまづいて転ぶことによって足が刃に巻き込まれてしまうような事故です。
ダッシングは、硬い土などで耕運機が前に進んでしまい、止めようとして足を滑らせたりします。
キックバックは、固い土にぶつかり耕運機が作業者側に戻ってくることです。
どれも危険ですが事前にしておけば、対策もできますし気をつけて作業できます。一緒にご確認ください。
バック中の転倒と後部の障害物に挟まれる対処法
事故の原因として多いのが、バック時の転倒と後部の少額物に挟まれることです。
バックして歩いていると、普段前に向かって歩くのと違い、ささいな段差や土などに足を取られて転倒してしまうのです。
転倒してしまうだけならまだしも、刃には巻き込まれてしまうことがあります。
刃に巻き込まれて大量出血や骨折などという事故が発生するのです。
対処方法は2つです。
- 極力バックをしない
- バックをするときは一旦止めて後方や後方の足元を確認してから使う
あとはバック時に事故が多い事実を知ったうえで、作業を行うことが大事だと思います。
ダッシングと対処法
ダッシングとは、固い土などで耕うんしているときに、車体が前方に急に押し出される現象です。
ダッシングした時に、力で止めようとして、足を滑らせたりして刃に足を貫通した事故などもありました。
この時の対処方法は、クラッチを外して手を離ししてしまうことです。
決して力でなんとかしようとしないでください。
キックバックと対処法
キックバックとは、固い土に跳ね返ったときに、起きる現象です。
急に後方に車体が戻ってきて、足が巻き込まれたり、車体とぶつかる事故などが発生しています。
固い土で耕うんする場合は、最初、回転数や走行速度は抑えてください。この後に、回転するはしっかり上げて使ってくださいと説明する予定ですが、固い土の場合は違います。ゆっくり使いはじめましょう。
耕うんするロータリーにはカバーがついていますが、カバーを外す方もします。安全のためにカバーを外さず使うことも重要となります。
耕運機は手軽で便利な反面、危険性も十分あることがわかったはずです。怖いから使わないというより、きちんと対象方法を使って安全に使えるのがとても大事です。バックする時と土が固いときは、より気をつけて作業を行いましょう。
初心者がやりがちな壊れやすくなる耕運機の使い方
耕運機が壊れやすくなる使い方は2つあります。
- 常時回転数を下げて使用してしまう
- 始動時にエンジンオイル量の確認を怠る
それぞれ詳しくみていきましょう。
常時回転数を下げて使用してしまう
耕運機に限らずトラクターにも言えることですが、初心者はよく回転数を抑えて使用することが多いです。
これは耕運機が壊れやすくなる使い方なので注意してください。
前述した土がかなり固い場合以外は、回転数をしっかり上げて使用する必要があります。
始動時にエンジンオイル量の確認を怠る
以下の2つの記事でも紹介しましたが、エンジンオイル量が多すぎるとエンジンを壊してしまう恐れがあります。
少なすぎても不調に繋がります。
必ずエンジンオイル量を確認してから、作業を行いましょう。
土が固いときは回転数を下げて扱う、それ以外は回転数を上げて扱うという部分が区別のつきづらい部分ではありますが、しっかり意識して使い分けてください。でも事故が起きないことが一番重要なので、固い土のときはより気を引き締めて作業を行いましょう。
まとめ
ここまで耕運機の使い方とコツについてご紹介してきました。
内容をまとめると以下の通りです。
- 耕運機は、ハンドルの上げ下げで調整、抵抗棒の調整、レバーの操作でコントロールする
- 耕運機事故で気をつけるべきはバック時と土が固いとき
- バック時は慎重に後方を確認する
- 土が固いときは回転数を下げる
- 普段使うときは土が固くなければ回転数をしっかり上げる
- 始動時にエンジンオイル量を確認する
そして一番大事なのは、取り扱い説明書をしっかり読み込むことです。
どの耕運機も同じような操作で動きますが、メーカーや機種によって違うこともあります。
それが、ブレーキと停止方法です。
大事な箇所なので、繰り返しになりますが、まずは取り扱い説明書を読み込んでください。手元にない場合はメーカーのサイトなどからダウンロードして、印刷して手元に置いておきましょう。
最後に農研機構が出している安全eラーニングというものがあります。
こちらに耕運機・管理機の内容もあるので一度お試しくください。