- 耕運機のメンテンス方法を知りたい
- 耕運機を長く使う方法を知りたい
耕運機のメンテナンスは簡単だからこそ、ないがしろにされがちなところがあります。
しかし、耕運機も機械。
きちんとメンテナンスをしないと不具合が生じてきます。
トラクターと比べたら、耕運機のメンテナンスは簡単です。
今回は、耕運機のメンテナンス方法についてまとめました。日頃気にしておかないと、思わぬことで耕運機が壊れてしまうこともあります。
この記事は、全国33箇所に拠点を持ち、地域密着かつ全国対応している農機具の買取と販売を行っている農機具王のWeb担当である、テノが書かせていただきます。
この記事では以下の内容をまとめました。
- 耕運機のメンテナンス方法
- 耕運機を壊さないために毎回確認すべきこと
- エンジンが息継ぎした時の対処方法
この記事を参考にしてもらうと、以下のようになれます。
- 日頃のメンテナンスで迷わない
- よかれと思ってやったことで耕運機を壊さない
しっかりご確認ください。
まずは耕運機メンテナンス6選についてご紹介します。
耕運機のメンテナンス6選
今回ご紹介する耕運機のメンテナンス方法は以下の6つです。
- スパークプラグの交換
- エンジンオイルの交換
- エアクリーナーの清掃と交換
- 耕運機の保管
- 燃料の抜き取り
- 耕うん爪の清掃
当たり前のことが実はきちんとできていないこともあります。しっかり確認していきましょう。
スパークプラグの交換
スパークプラグ(点火プラグ)は、エンジンを動かすためにシリンダー内の混合気を点火させる役割があります。
プラグの交換時期は明記されていないことがありますが、調子が悪くなってきたときにプラグを確認して判断しましょう。
プラグの不具合は以下の3つです。
- 電極の消耗
- くすぶり
- デポジット
電極の消耗とは、電極の角がとれてくることで、火花が飛びにくくなります。
くすぶりは、プラグ発火部に炭が付着することで点火しにくくなります。
デポジットは、エンジン内部に堆積する不完全燃焼生成物のことです。要は加熱されて残った燃えカスがプラグについて点火しにくくなることです。
以上の3点がプラグ不良の主な原因です。エンジンがかかりにくかったりする不調があれば交換してください。
交換方法はプラグキャップを外してから、プラグを外して付け替えます。
調子が悪いと感じたら、一度スパークプラグを確認してみてください。
冬などにエンジンがかかりにくい時、チョークを閉じてエンジンをかけやすくしたりします。その時、スパークプラグが燃料をかぶってしまうことがあります。この状態ではエンジンがかからないので、その症状についても抑えておきましょう。
エンジンオイルの交換
エンジンオイルは、エンジン内部の潤滑や冷却など、エンジンを動かすために欠かせないものです。
エンジンオイルが古くなったり、少なくなると、エンジンが動かなくなってしまったり、故障につながってしまいます。
必ず定期的にエンジンオイルの交換を行いましょう。
エンジンオイルの交換は、耕運機の使用頻度が高ければ半年に1回、低くても年に1度は交換してください。
エンジンオイルの交換方法
- ドレーンプラグを外してオイルを抜き出す
- ドレーンプラグとパッキンのオイルを拭き取る
- オイルがすべてできったらドレーンプラグとパッキンを元に戻す
- オイルキャップを外して規定量のオイルを入れる
- キャップを閉める
詳しくは後述しますが、オイルの量は規定量をきちんと入れてください。
エアクリーナーの清掃と交換
エアクリーナーは、エンジンが吸い込む空気に、ほこりなどが混じらないようにする役割があります。
詰まってしまうとエンジンに空気を送り込めなくなったり、ゴミが内部に入ってしまうので、必ず定期的に交換しましょう。
エアクリーナーが以下の状態であれば交換のタイミングです。カバーを外してエアクリーナーの状態を確認してみましょう。
- エアクリーナーが油でベトベト
- エアクリーナーにホコリやゴミが詰まっている
普段の清掃は、カバーを外して、エアコンプレッサーを裏から吹きかけてゴミを落とします。清掃後は、カバーをもとに戻します。
耕運機の保管
耕運機の保管は、専用のカバーをかぶせて屋内に保管しましょう。
中古で更新した場合は専用のカバーがないことも多いです。その場合はブルーシートで問題ありません。
どうしても屋外に保管する場合は、土の上ではなくアスファルトの上において、ブルーシートをかぶせて置いたほうがよいです。
耕運機は春先に使った後、冬まで使わないことが多く、その際に重要なのが、次の燃料を抜いておくことです。
燃料(ガソリン)の抜き取り
長期間、耕運機を使わない時は、燃料を抜いておきましょう。
ただし注意点があります。古い耕運機だと燃料タンクが鉄の場合があります。
その場合は、燃料を抜かないほうがいいです。しかし、キャブレター内の燃料は抜くべきです。
燃料タンクとキャブレターの間にあるコックを止めた上で、エンジンを始動したりキャブレターのドレインボルトから燃料を空にしてください。
そうすると燃料タンクにはガソリンが入っていて、キャブレター内にはガソリンがない状態になります。
ほとんどの耕運機は、プラスティック製のタンクなので、基本的には燃料を抜いておけば問題ありません。
ディーゼルエンジンの耕運機や管理機の場合は、燃料の軽油を抜かないようにしてください。
耕うん爪の清掃
耕うん爪に絡まった雑草や、こびりついた土などを取り除きましょう。取り除かないままでいると、サビが発生したり、ロータリーのオイル漏れにつながります。
爪についた土や草などが、オイルシールというオイル漏れを防ぐ部品を変形させてしまいます。
オイル漏れするとエンジンの故障にもつながるため、耕うん爪の清掃は毎回使用後にしっかりと行いましょう。
常日頃から耕運機のメンテナンスをしている人からしたら、当たり前の内容です。しかし、しっかりメンテナンスすることで、耕運機の寿命を伸ばすことも可能なので、1つずつできることからはじめてみてください。
耕運機の始動時に必ず確認しておきたいこと
耕運機のエンジンオイルが規定量になっていないと、エンジンが壊れてしまう可能性がとても高くなります。
だからこそ耕運機を動かす前にかならず確認すべきことは、耕運機のエンジンオイルが規定量になっているかです。
必ず確認しましょう。
エンジンオイルが少ないと、エンジン内のピストンが摩耗してしまうことがあります。
反対に、エンジンオイルが多すぎると、ピストンの下部にオイルが溜まり、ピストンが下まで下りきらないことによってエンジンが壊れてしまいます。
耕運機を始動するときは必ず、エンジンオイルが規定量になっているか確認してから使ってください。
耕運機のエンジンが息継ぎする場合はキャブレター掃除
エンジンの回転数が一瞬下がってまたに戻る現象を息継ぎ(ハンチング)といいます。
エンジンが息継ぎしてしまうと、ここまでにご紹介してきたメンテナンスでは改善しないことが多いです。
息継ぎの主な原因は、キャブレターの詰まりです。キャブレターは、空気とガソリンを混ぜ合わせる箇所で、この部分が汚れなどで詰まっていると息継ぎの症状が現れることが多いです。
対策はキャブレターの掃除で、機械に慣れている方はご自身で分解して対処しましょう。
しかし、機械に慣れていない方は、どこかにお願いすることをオススメします。
詳細を知りたい方は、以下の記事をご確認ください。
ほとんどの症状は、前半でご紹介したメンテナンスで問題ありません。メンテナンスをしているのに息継ぎしたら、キャブレターの清掃を行ってください。
まとめ
まとめると、耕運機のメンテナンスで必要なことは以下の6点です。
- スパークプラグ(点火プラグ)の交換
- エンジンオイルの交換
- エアクリーナーの清掃と交換
- 耕運機の屋内保管
- 燃料の抜き取り
- 耕うん爪の清掃
始動前には、必ずエンジンオイルが規定量か確認しましょう。特に多すぎると故障してしまうので、確認を忘れないようにしましょう。
息継ぎしている場合は、キャブレターの掃除が必要です。
耕運機を長持ちさせたい方は、使用前、使用後のメンテナンスを欠かさないようにしましょう。もし、燃料を入れたまま放置してしまっている方は、まずは燃料を抜き、上記のメンテナンスを行ってみてください。
この記事の初めに、耕運機のメンテナンスはトラクターより簡単だと言いましたが、トラクターのメンテナンスでも自分でできることがあります。トラクターのメンテナンス方法については、こちらの記事をご覧ください。