- 耕運機で行うべきメンテンス方法を知りたい
- 耕運機を長く使う方法を知りたい
耕運機のメンテナンスは簡単だからこそ、ないがしろにされがちなところがあります。
しかし耕運機も機械。
きちんとメンテナンスをしないと不具合が生じてきます。
トラクターと比べたら、耕運機のメンテナンスは簡単です。
今回は、耕運機のメンテナンス方法についてまとめました。日頃気にしておかないと、思わぬことで耕運機が壊れてしまうこともあります。

この記事は、全国21箇所に拠点を持ち、地域密着かつ全国対応している農機具の買取と販売を行っている農機具王のWeb担当である、テノが書かせていただきます。
この記事では以下の内容をまとめました。
- 耕運機のメンテナンス方法
- 耕運機を壊さないために毎回確認すべきこと
- エンジンが息継ぎした時の対処方法
この記事を参考してもらえば、以下のようになれます。
- 日頃のメンテナンスで迷わない
- よかれと思ってやったことで耕運機を壊さない
しっかりご確認ください。
まずは耕運機メンテナンス6選についてご紹介します。
耕運機のメンテナンス6選

今回ご紹介する耕運機のメンテナンス方法は以下の6つです。
- 点火プラグの交換
- エンジンオイルの交換
- エアクリーナーの清掃と交換
- 耕運機の保管
- 燃料の抜き取り
- 耕うん爪の清掃
当たり前のことが実はきちんとできていないこともあります。しっかり確認していきましょう。
スパークプラグの交換
スパークプラグは、爆発させるために点火させる役割があります。
プラグの交換時期は明記されていないことがありますが、調子が悪くなってきたときにプラグを確認して判断しましょう。
プラグの不具合は以下の3つです。
- 電極の消耗
- くすぶり
- デポジット
電極の消耗は電極の角がとれてくると火花が飛びにくくなります。
くすぶりはプラグ発火部に炭が付着することです。炭のせいで点火しにくくなります。
デポジットはエンジン内部に堆積する不完全燃焼生成物のことです。要は燃えカスが加熱されて残ったものが、プラグについてしまったりすると、点火しにくくなります。
以上の3点がプラグ不良の主な原因です。エンジンがかかりにくかったりする不調があれば交換してください。
交換方法はプラグキャップを外してから、プラグを外して付け替えます。
調子が悪いと感じたら、一度点火プラグを確認してみてください。
冬などにエンジンがかかりにくい時、チョークを閉じてエンジンをかけやすくしたりします。その時燃料がスパークプラグにかぶってしまいます。この状態でエンジンがかからないので、その症状についても抑えておきましょう。
エンジンオイルの交換
エンジンオイルには、エンジン内部の潤滑や冷却など、エンジンを動かすために欠かせないものです。
エンジンオイルが古くなったり、少なくなると、エンジンが動かなくなってしまったり、故障につながってしまいます。
必ず定期的にエンジンオイルの交換を行いましょう。
エンジンオイルの交換頻度は、使用頻度が高ければ半年に1回、低ければ年に1回頻度で交換をしてください。
エンジンオイルの交換方法
- ドレーンプラグを外してオイルを抜き出す
- ドレーンプラグとパッキンのオイルを拭き取る
- オイルがすべてできったらドレーンプラグとパッキンを元に戻す
- オイルキャップを外して規定量のオイルを入れる
- キャップを閉める
詳しくは後述しますが、オイルの量は規定量をきちんと入れてください。
エアクリーナーの清掃と交換
エアクリーナーは、エンジンが吸い込む空気に、ほこりなどが混じらないようにする役割があります。
詰ってしまうとエンジンに空気を送り込めなくなったり、ゴミが内部に入ってしまうので、かならず定期的に交換しましょう。
エアクリーナの交換頻度は、カバーを外してエアクリーナーの状態を確認して、以下のような状況であれば交換が必要です。
- エアクリーナーが油でベトベト
- エアクリーナーにホコリやゴミが詰まっている
普段の清掃はカバーを外して、エアクリーナーを裏から吹きかけてください。その後にカバーを戻します。
耕運機の保管
耕運機の保管は専用のカバーをかぶせて室内に保管しましょう。
中古で更新した場合は専用のカバーがないことも多いです。その場合はブルーシートで問題ありません。
どうしても室外に保管する場合は、土の上ではなくアスファルトの上において、ブルーシートをかぶせて置いたほうがよいです。
耕運機は春先に使って冬に使わないことが多く、その際に重要なのが次の燃料を抜いておくことです。
燃料(ガソリン)の抜き取り
長期間、耕運機を使わない時は、燃料を抜いておきましょう。
ただし注意点があります。古い耕運機だと燃料タンクが鉄の場合があります。
その場合は、燃料を抜かないほうがいいです。しかしキャブレター内の燃料は抜くべきです。
燃料タンクとキャブレターの間にあるコックを止めた上で、エンジンを始動したりキャブレターのドレインボルトから燃料を空にしてください。
そうすると燃料タンクにはガソリンが入っていて、キャブレター内にはガソリンがない状態になります。
ほとんどの耕運機は、プラスティック製のタンクなので、基本的には燃料を抜いておけば問題ありません。
ディーゼルエンジンの耕運機や管理機の場合は、燃料の軽油を抜かないようにしてください。
耕うん爪の清掃
耕うん爪に絡まった雑草や、ついた土などを取り除きましょう。取り除かないででいると、サビが発生したり、ロータリーのオイル漏れにつながります。
土や草などが、オイルシールというオイル漏れしないようにしているものを変形させてしまいます。
オイル漏れにならないように、耕うん爪に絡まった草や、ついた土などは取り除いてください。

常日頃から耕運機のメンテナンスをしている人からしたら、当たり前の内容です。しかししっかりメンテナンスすることで、耕運機の寿命を伸ばすことも可能なので、1つずつできることからはじめてみてください。
耕運機の始動時に必ず確認しておきたいこと

耕運機のエンジンオイルが規定量より多いと、エンジンが壊れてしまう可能性がとても高くなります。
だからこそ耕運機を動かす前にかならず確認すべきことは、耕運機のエンジンオイルが規定量になっているかです。
必ず確認しましょう。
エンジンオイルが少ないと、エンジン内のピストンが摩耗したりしてしまいます。
逆にエンジンオイルが多すぎると、ピストンの下部にオイルが溜まり、ピストンが下まで下りきらないことによってエンジンが壊れてしまうのです。
必ず耕運機を始動するときは、エンジンオイルが規定量になっているか確認してから使ってください。
耕運機のエンジンが息継ぎする場合はキャブレター掃除

エンジンの回転数が一瞬下がってまたに戻る現象を息継ぎ(ハンチング)といいます。
エンジンが息継ぎしてしまうと、ここまでにご紹介してきたメンテナンスでは、改善しないことが多いです。
息継ぎの主な原因は、キャブレターの詰まりです。キャブレターは、空気とエンジンを混ぜ合わせる箇所で、この部分が汚れなどで詰まっていると息継ぎの症状が現れることが多いです。
対策はキャブレターの掃除で、機械に慣れている方はご自身で分解して対処しましょう。
しかし機械に慣れていない場合はどこかにお願いすることがオススメです。
詳細を知りたい方は、以下の記事をご確認ください。

ほとんどの症状は、前半でご紹介したメンテナンスで問題ありません。メンテナンスをしているのに、息継ぎしたら、キャブレターの清掃を行ってください。
まとめ
まとめると、まずメンテナンスでやるべきことは6つでした。
- 点火プラグの交換
- エンジンオイルの交換
- エアクリーナーの清掃と交換
- 耕運機の保管
- 燃料の抜き取り
- 耕うん爪の清掃
始動前には、必ずエンジンオイルが規定量か確認しましょう。特に多すぎないか確認しないと故障してしまうのを忘れずに。
息継ぎしている場合は、キャブレターの掃除が必要です。
それではもし燃料をいれたままの耕運機があれば、燃料を抜いたり、メンテナンスをしてみてください。
終わります。
耕運機ではなく、トラクターのメンテナンス方法はこちらをご確認ください。