耕運機・管理機・トラクターの違いとそれぞれの活用法

  • 耕運機とトラクターの違いを知りたい
  • 耕運機と管理機の違いを知りたい

耕すという点ですべて一緒なのに、それぞれ名前が違うと農機具を選ぶ時に困りますよね。

そこで今回は耕運機・管理機・トラクターの違いを記事にしました。

  • 「トラクターが必要なのに耕運機を買ってしまった」
  • 「耕うん機能だけ欲しかったのに管理機を買ってしまった」

そのようなことがないようにするためにも、ご確認ください。

テノ

この記事は、全国33箇所に拠点を持ち、地域密着かつ全国対応している農機具の買取と販売を行っている農機具王のWeb担当で2年間買取現場を経験した私テノが書かせていただきます。

この記事を読めば、耕運機・管理機・トラクターの違いとご自身の状況によって何を選べばいいかわかります。

まずは耕運機とトラクターの違いからご確認ください。

耕運機とトラクターの違い

耕うんするものは、すべてトラクターと呼ぶ方もいます。

これは間違いではないのですが、一般的な定義をいくつかの角度から説明します。

歩行型が耕運機・乗用型がトラクター

耕運機とトラクターのわかりやすい違いは、歩行型か乗用型かです。

耕運機は手持ちで手で押して使うのに対して、トラクターは運転席に乗りこんで扱います。

当然、手持ちで押しながら歩く方が疲れるので、作業面積や時間が増えれば増えるほどトラクターが使われます。

圃場面積が狭いところは耕運機・広いところはトラクター

圃場面積(ほじょうめんせき)とは

圃場とは、農作物を栽培するための場所です。水田や畑などの面積です。

耕運機は、家庭菜園や山間部の農家など圃場面積の狭いところで活躍する機械です。

逆にトラクターはある程度広い圃場面積がある場所で使われます。

トラクターは牛馬が牽引する犁(すき)が進化してきたものです。当然作業性を考えるとトラクターが選ばれます。

トラクターについて詳しく知りたい方は下記の記事も参考にしてください。

トラクターは後部の作業機を付け替えることにより、さまざまな作業に対応します。

当然、作業はトラクターの方が楽です。

しかしトラクターの方がよいかというと、そうは言い切れません。

たとえるとトラクターと耕運機は、一升枡なのか一合枡かの違いです。一升枡では一合をはかれません。

テノ

耕運機のことをトラクターと呼ぶ方もいらっしゃるので、あえて耕運機とトラクターの違いを書きました。次は耕運機と管理機の違いについてご説明します。

耕運機と管理機の違い

もう一つ気になるキーワードとして管理機があります。

管理機も歩行型の耕うん機械です。一体耕運機と何が違うのかご紹介します。

一昔前の耕運機と管理機の違い

耕運機と管理機の違いは、管理機はトラクターのように作業機を付け替えてさまざまな作業に対応できるところです。

さまざまな作業(耕うん・畝立て・培土・除草・マルチなど)に対応して、管理するから管理機と呼ばれていました。

管理機は歩行型のトラクターと言えるでしょう。

耕運機と管理機の違いは、中古農機具の購入を検討されている方はしっかりおさえておくべきです。

最近は耕運機という名前の管理機も増えている

最近では、耕運機と管理機に明確な違いはありません。

耕運機という名前で、耕うんや畝立て、培土、除草、整地、マルチ作業ができるものもあります。

耕運機の機能紹介をしっかり見ておきましょう。

テノ

管理機なのに耕運機という名前なのは少しややこしいのですが、購入する時にどのような作業をするか決めておけば問題ありません。

耕運機とトラクターの間に乗用耕運機がある

耕運機で耕すには広くトラクターで耕すには狭い圃場では、乗用耕運機と呼ばれるものが使われます。

テノ

耕運機とトラクターの違い、耕運機と管理機の違いをご理解いただけたでしょうか。ここから耕運機(管理機)の選ぶポイントをご紹介します。

耕運機(管理機)の選び方

耕運機の選ぶポイントは以下の2つです。

  • 操作性に関わるロータリーの位置
  • 動力源の違いから選ぶ

あとは価格を見て、自分に必要な作業が行えるか確認していきましょう。

まずロータリーの位置についてです。

ロータリーの位置で操作性が変わる

耕運機には3種類あります。

  • 車軸ローター式耕運機
  • フロントロータリー式耕運機
  • リアロータリー式耕運機

カタカナが多いですが違いは、ロータリーの位置です。その位置で操作性が変わります。

車軸ローター式耕運機

そのままなのですが、車軸にローターがついているものです。

この後紹介するフロントロータリー式とリアロータリー式と比べて、コンパクトになっています。

コンパクトな分、小回りが利いて自由自在に操作できるのです。

手持ちのハンドル操作で深く耕うんしたりと、深さや速さの微調整が可能。

ただし通常タイヤとなる部分が耕うんするローターです。すこし移動させるのが大変というデメリットもあります。

その分重さも他の2つの耕運機より動かしやすくなっています。

フロントロータリー式耕運機

フロントなので前にロータリーがついているのがフロントロータリー式耕運機です。

ロータリーが前についているから、足元を気にせず耕うんできます。重心も後ろ側となりますので、方向転換もしやすくなっています。

デメリットは深く耕うんさせるために、ロータリーを土に食い込ませることが他の機種と比べると弱いことです。

ロータリー式は設定が必要

この後紹介するリアロータリー式耕運機と一緒ですが、ロータリー式の耕運機はまず設定を行ってから使います。細かい技術などは車軸ローター式耕運機ほど必要ありません。

リアロータリー式耕運機

リアなので後ろにロータリーがついているのがリアロータリー式耕運機です。

トラクターと同じ後ろ側にロータリーがついていることで直進性がよいです。

フロントロータリー式より、土に食い込ませやすく、深く耕うんすることが可能になります。

土の仕上がりは3種類で一番よいです。

しかし足元に注意が必要なことは忘れないでください。各メーカーさまざまな対策をしていますが、足が巻き込まれる可能性があります。

他の2つより方向転換しにくいデメリットもあります。

動力源は4種類から

耕運機の動力源は4種類あります。

  • ガソリンエンジン式
  • ディーゼルエンジン式
  • バッテリー式
  • ガスボンベ式

それぞれの特徴をご紹介します。

ガソリンエンジン式

一般的な耕うん機はガソリンタイプのものが多いです。

エンジンには主に2つのパターンがあります。2サイクルには混合ガソリン。4サイクルにはガソリンです。

混合ガソリンになじみがなくても安心してください。ほとんどが4サイクルです。

ただしガソリンの購入は携行缶が必要なのはお忘れなく。

ディーゼルエンジン式

本格的な耕運機になると、ディーゼルエンジンを使うものもあります。

軽油が必要です。

こちらのタイプは、馬力も強く本体価格が高くなります。

バッテリー式

どうしてもエンジン式と比べるとパワー不足です。

しかし充電しながら使えるので、とても経済的。音も静かです。

長時間には向いていないので、住宅地の中にある家庭菜園などでとても使えると思います。

ガスボンベ式

バッテリー式よりもさらにお手軽なのがガスボンベ式です。ガスボンベ1本で1時間ほど使用ができます。

当然エンジンタイプと比べてパワーには劣るので、家庭菜園向きです。

テノ

動力源でパワーが決まるので、作業する圃場面積や耕うんの深さや仕上がりなど考慮して決めましょう。

まとめ

まとめると以下の通りです。

  • 耕運機とトラクターの違いは、歩行型なのか乗用型なのか。
  • 耕運機と管理機の違いは、アタッチメントが付けられるかどうか。
  • 現在は耕運機と表現される管理機も多い
  • 耕運機は車軸ローター式、フロントロータリー式、リアロータリー式の3種類から選ぶ。
  • 動力源はガソリンエンジン式が一般的。

耕運機を選ぶ一番のポイントは、どのような用途で使うのかを明確にすることです。

まずは、以下の内容を明確にしてから耕運機を探してみましょう。

  • どのような場所で使うのか(面積、環境)
  • どのような作業を行うのか
  • 予算

それではここまで読んでいただき、ありがとうございました。

  • 投稿日
  • 更新日
  • 著者 テノ
  • カテゴリー 耕運機

テノ