- ハンマーナイフモアには欠点がないのか?
- ロータリーナイフとどちらを選ぶか迷っている
草刈機の刈り取り方法で、ハンマーナイフ式にすべきか、ロータリーナイフ式すべきか迷いますよね。
ハンマーナイフは高い草を刈れたり、刈り取った草などを片付ける必要がないので、メリットだらけと感じる方も少なくないようです。
当然ですが欠点もあります。
今回はハンマーナイフの欠点を紹介しながら、ナイフの種類を選ぶ参考にしていただきたいと思います。

この記事は、全国33箇所に拠点を持ち、地域密着かつ全国対応している農機具の買取と販売を行っている農機具王のWeb担当である、テノが書かせていただきます。
この記事では以下の内容をまとめました。
- 今更聞けないハンマーナイフの基本情報
- ハンマーナイフの意外な欠点4選
- ロータリーナイフとの違い
この記事を参考にすると、以下のメリットを得られます。
- 購入前にハンマーナイフかロータリーナイフどちらが必要か判断できる
- ハンマーナイフモアの欠点を理解しながら作業を行うことができる
まずは、ハンマーナイフとは、一体どのようなものなのかご紹介していきます。
今更聞けないハンマーナイフの基本情報

ハンマーナイフモアとは、草刈機のナイフ形式です。
モアと呼ばれるボックス内に入り込んだ草を、ハンマーのように叩きながら粉々に粉砕する草刈機です。刈り取った草は粉砕された状態で残ります。
草刈り機の中でも大きくて重いという特徴もあります。後述しますが、自走タイプの一般的なモデルでは150kg前後の重さです。
以下の画像のようにY字になった複数の刃を縦回転させて、ハンマーのように叩きながら草を刈り取ります。

ハンマーナイフモアのメリット
刈り取られた草はチップ状になり、土に還元されやすくなるので、刈り取った草などを処理する手間などもありません。
また背の高い草にも対応できるほどのパワーがあるため、作業効率を高めやすく、広い場所での作業に適しています。
ハンマーナイフモアの形式
ハンマーナイフモアの形式には、いくつか選択肢があります。
- 自走式草刈機(歩行しながら操作するタイプ)
- 乗用の草刈機(大型の運転するタイプ)
- トラクターのアタッチメント(トラクターの後部につけるタイプ)
- ラジコンタイプ(小型の遠隔操作できるタイプ)
一般的には自走式の草刈機が選ばれています。自身の環境に応じて選んでいきましょう。
自走タイプに関しては、およそ50万円前後、乗用タイプは50〜80万円前後が新車購入価格の目安となります。中古に関しては、15〜25万円のものが多く出回っています。

メリットばかりに思えるハンマーナイフモアですが、実は欠点があります。欠点を認識して、その上で気にならなければ草刈機のナイフタイプはハンマーナイフモアと決断できるはずです。まずは欠点を確認してください。
ハンマーナイフモアの欠点4選
ハンマーナイフモアは便利な半面、当然欠点も持ち合わせています。
ハンマーナイフモアでおさえておきたい欠点は以下の4点です。
- シャフトバランスを崩すと振動してしまう
- 刃が多く、交換に手間とコストがかかる
- 刈高を揃えるにはロータリーナイフに劣る
- 大きくて重いため軽トラで運搬が必要
欠点も見方を変えれば、特徴です。
特徴と踏まえた上で、購入を検討してください。
シャフトバランスを崩すと振動してしまう

ハンマーナイフモアのカッターシャフトがバランスを崩すと、異常な振動を引き起こしてしまいます。
当然、異常な振動を起こしながら、作業を進めるのは苦痛ですし、その他の故障にも繋がります。
シャフトバランスを崩して振動してしまう原因となっているのは以下の3点。
- メーカー以外の部品で補修した
- 刃がかけた状態での長時間作業
- 硬い障害物に当たった衝撃を受けた
原因を確認してみると、比較的起きやすい事象だということがわかると思います。
このような状態になってしまう前に、定期的なシャフトの調整が必要です。
頻度としては2年に1回ほど、農機具屋などに調整を依頼したり、異常な振動を感じた場合は、すぐに調整を依頼しましょう。
刃が多く交換は手間とコストがかかる

ハンマーナイフモアは刃の数が多いです。
他のロータリーナイフなどのものより、刃の交換に手間とコストがかかってしまいます。
手間はかかりますが、交換自体は簡単です。
ブランケットから既存の刃を外して、取り付けるだけです。
数が多いので手間がかかります。
ハンマーナイフモアの替刃は、大体10,000〜30,000円です。ボルトもついてきます。値段な替刃の数で変わります。
刈高を揃えるにはロータリーナイフに劣る
ハンマーナイフモアは叩きながら草を刈るようにできているので、草の刈高の調整が苦手です。
綺麗に刈高を揃えるのであれば、ハンマーナイフモアは向いていません。
そもそも細かな用途も違いますので、気をつけてください。
大きくて重いため軽トラで運搬が必要
ハンマーナイフモアは、自走式のもので150kg前後のモデルが多く、運ぶのが大変です。軽トラを利用して運搬する必要があります。
軽トラの積載可能容量は350kgまでなので、他のものと載せる場合は重さに注意しましょう。またサイズが大きく軽トラの荷台からはみ出す場合も、長さや高さ、幅の規定があります。長さは車両の長さの1割以内ならはみ出してOK、高さは250cm、幅は車両の幅を超えてはいけません。

ハンマーナイフモアの欠点をあげました。欠点と表現したものの、実際は特徴でもありますので、確認した上で、購入などの検討をしてください。欠点を感じさせないほど便利なものではあるので、天秤にかけて判断しましょう。
ロータリーナイフとの違い
ハンマーナイフモアと比較されるのがロータリーナイフです。
ロータリーナイフは、刃が水平に回転しながら草を刈り取ります。
ハンマーナイフモアは上下に叩きながら刈り取るので、ロータリーナイフの方が刈り取るイメージがあるかも知れません。
ハンマーナイフモアに対して、ロータリーナイフの違いを、メリットとデメリットでそれぞれ1つずつご紹介します。
まずはメリットです。
刃の交換はハンマーナイフモアより安く済み手間もかからない

ロータリーナイフの刃数は機種やタイプによって異なるのですがとても少ないです。
そのため交換のコストはハンマーナイフモアより安く済み手間もかかりません。
ロータリーナイフの売られている替刃などを見ても、刃数は1枚から4枚ほどで、お値段も2,000円〜7,000円ほどでした。
ロータリーナイフには3種類の型があります。
- バーナイフ型
- フリーナイフ型
- クロスナイフ型
それぞれに必要な刃の数が変わったり特徴があります。
バーナイフ型なら刃を一本で使用できるので、とてもコストが安いです。
フリーナイフも構造はバーナイフと一緒です。しかし刃の根本に柔軟性があります。
クロスナイフは十字の刃なので、2〜4本程度となるのです。
ハンマーナイフモアの替刃は数が多く10,000円〜30,000円でした。
刃のコストだけ考えると、ロータリーナイフに軍配が上がるのですが、大事なのは作業内容です。
どのように使用するか考えて選びましょう。
石などの障害物に弱い
ロータリーナイフは、横回転するのと刃の構造上、石などに弱いです。
先程ご紹介したフリーナイフ型のみ、障害物に強い設計となっています。

ハンマーナイフモアはY字で縦回転で叩き潰すように刈るので、ロータリーナイフよりは障害物に強いです。
前述した通り、硬いものに当たってシャフトのバランスが崩れると振動してしまうので気をつけましょう。

ロータリーナイフの特徴について書きました。用途によって使い分けたり選ぶようにしてください。
中古のハンマーナイフモアを選ぶポイント
中古のハンマーナイフモアを選ぶポイントは以下の2つです。
- 機械の寿命
- 環境にあったスペックを選ぶ
機械の寿命
中古の農機具であれば、全てに言えることですが、残りどのぐらい使えるものなのか購入時にチェックしましょう。
中古のハンマーナイフモアの価格は安くて魅力的です。しかし想定以上にメンテナンスが必要な機械も存在します。
メンテナンスの状態や使われていた期間や頻度などがわかれば、確認しましょう。
環境にあったスペックを選ぶ
スペックが良くて安い中古商品があるとそれを購入したくなってしまいがちですが、気を付けてください。
特にハンマーナイフ式かロータリーナイフ式か間違えると、作業効率が低下します。
どのような環境で利用するか改めて考え、現場で活躍できるスペックを持つ機械を選びましょう。
まとめ
メリットだらけと言われるハンマーナイフですが、欠点は4つ。
- シャフトバランスを崩すと振動してしまう
- 刃が多く、交換に手間とコストがかかる
- 刈高を揃えるにはロータリーナイフに劣る
- 大きくて重いため軽トラで運搬が必要
これらはあくまで注意点と特徴です。
ロータリーナイフのメリットは、ハンマーナイフモアより刃を交換する手間やコストが抑えられていて、デメリットは、ハンマーナイフモアより障害物に弱いことです。
中立の立場でメリット・デメリットを語ってきましたが、ハンマーナイフモアの背が高い草でも刈り取れて、刈り取った草を片付けなくてもよい点は見逃せません。
メリットとデメリットを天秤にかけて、必要なものを購入しましょう。
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