農機具はリサイクルショップで売れるの?リサイクルショップのメリットと買取のポイント

農機具は、どんなにメンテナンスを行ったり、清掃を行っていても、長期間にわたる使用により必ず劣化が進み、最終的には処分を考えなければならない時期が訪れます。
特に大型の農機具であればある程、処分にあたり多くの問題に直面することがあります。
また中には親族が残した農機具が実家に放置してある方や、急遽処分が必要になる時があるかもしれません。
そんな時、リサイクルショップなどで農機具を買取してもらえるのでしょうか。
本記事では、リサイクルショップで農機具を買い取ってもらえるのか。また、買取やスクラップ、売却などの他の選択肢や、処分のコツを詳細に解説します。

リサイクルショップで中古農機具のは買取してもらえるの?

リサイクルショップでも、農機具の買取を行う会社が増えてきています。都市部ではあまり見ることはありませんが、地方のリサイクルショップでは耕運機や草刈機などの、エンジン式の小型農機具や、チェーンソーやドリルなどの工具類などが置いている事もあります。また大きな土地を持っているリサイクルショップ等では、トラクターやコンバインなどの稼働状態が良い農機具を扱っている事もあります。当然、状態が良く需要の高い機種が買取されやすく、特に壊れていない、比較的新しい機種や有名メーカーのものは高値での買取が期待できます。

リサイクルショップを利用するメリット

1:全国に店舗数が多いので、すぐに持ち込みやすい
全国各地にリサイクルショップがあり、住んでいる家の近くに店舗があることが多いため、農機具を手軽に持ち込むことが可能です。これに対して、農機具専門店や中古農機具の買取業者は、近くに拠点がないこともあり、出張査定が基本となる場合が多いです。そのため、急ぎで売却したい場合や、自分で輸送手段を持っている方にとっては、近くにリサイクルショップがあることは大きなメリットです。

2:他のものと一緒に処分ができる
実家の整理などで農機具以外にも不用品を処分したい場合や、急いで片付けを進める必要がある場合、リサイクルショップに持ち込むことで一度に処分を済ませることができます。特に、小型の農機具(管理機など)であれば、自家用車で運ぶことも可能なため、大型の農機具や動かすことができない機械を処分する場合を除けば、気軽に利用できる点がメリットです。

リサイクルショップを利用するデメリット

1:買取や処分ができない農機具がある
店舗によっては、大型の農機具はそもそも買取や処分を受け付けない場合があります。また、乾燥機など解体が必要な機械や、玄米保冷庫のように保管スペースを取るものは、断られることもあります。これは店舗の設備やスペースの制限によるものです。

2:専門業者ではないため、査定基準が曖昧で低価格になることもある
リサイクルショップは農機具の専門業者ではないため、適正な査定基準に基づいた価格が提示されない場合があります。その結果、市場価値に比べて低い金額で買い取られてしまうことがあるため、特に高価な農機具を売却する際には注意が必要です。

買取や処分などの他の選択肢を考える

農機具を処分する場合、主に3つの選択肢があります。

・買取をしてもらう
・廃棄/処分をする
・自分で売る

今回のお話であるリサイクルショップでの買取は、農機具に詳しくない方や、早く処分したい、他のものと一緒に整理をしたい場合には非常に便利です。ただし、「少しでも高く売りたい」「大切な機械だからこそ、誰かに使ってほしい」「納得のいく形で売りたい」といった希望がある場合には、専門の買取業者を利用する方が適しています。
また、リサイクルショップで買取してもらえない農機具は、農機具の買取専門業者であれば買取や、無料回収をしてもらえる可能性があります。

一方で、廃棄や処分を選択する場合、自治体の粗大ごみとして出すことはできないため、スクラップ業者に鉄くずとして持ち込むか、プラスチックが多い農機具は有料で処分してもらう必要があります。さらに、処分業者に依頼する場合には輸送手段も必要となり、時間や手間がかかることがあります。

自分で売るという選択肢もあります。ネットオークションなどで農機具を販売する例はよく見られますが、トラブルも多いです。機械の保証ができないため、購入者から「壊れていた」「修理費を払え」「返金しろ」といった要求があった場合、そもそも壊れていたのか、買った相手が壊したのか、証明することが難しく、トラブルに発展することがあります。この費用にまつわるトラブルは特に多いケースです。

そのため、最も安心な処分方法としては、農機具の買取業者に依頼することをおすすめします。

買取業者に査定を依頼する際のコツは?

買取業者に査定を依頼する場合、以下のポイントを抑えておくと良いです。

・商品名や型式、状態を最低限把握しておく
・きれいな状態にしておく
・付属品や説明書などを揃えておく
・エンジンがかかるかどうかを把握しておく
・買取業者のホームページをチェックしておく

商品名や状態は、買取業者に依頼する際に非常に重要です。例えば「トラクターを買い取って欲しい。いくらですか?」とだけ問い合わせても、業者は正確な金額を出せません。これは「車をいくらで買い取ってもらえる?」と聞くのと同じで、機械の詳細がわからないと査定ができないためです。知識がある方なら、メーカー名(クボタ、ヤンマー、イセキ、三菱、共立、丸山など)や型式(YT、SRなど)を把握していることが多いですが、知識がない場合は機械の種類すらわからないこともあります。特に、親族の機械を査定に出す場合、そもそも動かし方を知らないということもあるでしょう。その場合は、LINEで写真を送ることで査定ができる業者も多いため、写真を活用すると良いです。

また、少しでも高く買い取ってもらいたい場合は、機械をきれいにしておくこと、付属品や説明書、メンテナンス証明書などを揃えておくことが有効です。これらの準備をすることで、買取価格が上がることがあります。

特に重要なのがエンジンの状態です。エンジンがかからないだけで査定額が大幅に下がる可能性があるため、少なくともエンジンの動作を確認しておくことをお勧めします。どうしてもエンジンをかける事が怖い場合は、その旨を業者に伝えると当日に確認をしっかりとしてくれるので安心です。

さらに、買取業者の信頼性を確認することも大切です。最近では、海外業者の中には無許可で買取を行っているケースもあるため、業者のホームページをチェックし、信頼できる業者を選ぶことが安全です。

ここまでのお話は農機具の買取業者はもちろん、リサイクルショップにも共通するお話なので、覚えておいて損はないでしょう。

信頼できる買取業者は?

農機具を効率的に売却するためには、信頼できる買取業者を選ぶことが重要です。
農機具買取で信頼できる業者の特徴は以下の通りです。

・名刺や書類をしっかりと用意している会社
・買取代金を支払ってから機械の引き取りを行う会社
・長年営業をしている会社

■名刺や書類をしっかりと用意している会社
スタッフがしっかりと名刺を持っており、しっかりと査定後に譲渡契約書を交わす。
当たり前の事ですが、中には突然訪問し、名刺も持たない海外の人が、
お金だけ払って機械を持っていってしまい、後でトラブルになってしまったケースなどもあります。

■買取代金を支払ってから機械の引き取りを行う会社
悪徳業者の中には、譲渡契約書を交わす前に農機具の積み込みを行ってしまい、
農機具を人質のようにして強引に契約を交わそうとする業者がいます。

農機具を査定するために積み込みを行う必要はないので、
もし勝手に積み込みをしようとする業者がいたら、すぐにやめるよう注意しましょう。

ちなみに農機具王(弊社)では買取代金を支払ってから機械の引き取りを行っておりますので、ご安心ください。
※数百万という高額の場合や、お客様が希望される場合はお振込みでの対応も行っています。

■やり取りがスピーディで丁寧な会社
農機具を買取に出す際、不安もたくさんあると思います。
その際不明点などの確認や回答、出張査定の日程調整などは素早く行える会社のほうが信頼できます。

ただし、悪徳業者の中にはメールの返信や電話の折り返しだけは早い会社もあるので注意が必要です。

■長年営業をしている会社
新しい会社がすべて信頼できないわけではありませんが、長年営業している会社は、実績があるため安心感があります。特に、全国対応をしているような業者であれば、信頼性はさらに高いと言えます。

まとめ

今回は農機具の処分方法として、リサイクルショップの例をご紹介しました。
利用するメリットとしては、全国に多くの店舗があり持ち込みがしやすいこと、他の不用品も一緒に処分できることが挙げられます。しかし、大型農機具や特殊な機械は買取対象外になる場合があり、査定が専門業者に比べて不正確で低価格になることもあります。結論として、農機具の処分方法は状況や目的に応じて選びましょう。手軽さを重視するならリサイクルショップ、納得のいく価格で売りたい場合は専門の買取業者を利用するのがおすすめです。時と場合によって使い分けながら、農機具のライフサイクルを最適化しましょう。

農機具王 編集部